英検1級で必要な語彙数は10000～15000と言われ、相当ボリューミーで攻略も一見タフに見えます。
しかし、やり方によっては攻略ハードルがかなり下がります。
本記事では、
・1級語彙を覚える上でのポイント
・オススメのアプリ
・本番で正答率を上げるコツ
などを紹介していきます。
これらを活用すれば、難しく思える1級単熟語攻略も効果的かつ容易になっていきます。
１級合格を目指し、単熟語攻略に苦労されている方には必見の内容です！
私が英検1級の単熟語攻略に使用した教材
まずは私が、英検1級の語彙対策で使用したものを以下に列挙しておきます。
① 単熟語集：英検Pass単熟語1級
② 単熟語集：英検1級でる順パス単、（①の後継版）
③ 問題集：英検1級語彙・イディオム問題500
④ 問題集：出る順で最短合格！英検1級語彙問題完全制覇
⑤ 単語学習用アプリ：iKnow!（PC・スマホ用、有料）
①②⑤はインプットに、③④は主にアウトプットに使用しました。
英検の試験が近づくと約２～３週間前から③か④の問題集を毎日解いて、1級の語彙問題の感覚に慣れるようにしました。
単語集で覚えるだけではしんどいので、⑤のアプリを使い、ゲーム感覚で単語を定着させるようにしました。
英検1級の単熟語攻略のアプローチ
英検1級の単熟語攻略には、いくつかのアプローチがあります。
以下で示す、長期記憶やコロケーションを意識したアプローチ、単語学習アプリを使うなどです。
これらを組み合わせ、あの手この手で1級の単熟語をインプットしていきます。
①長期記憶を意識
1級の必要な語彙数は非常に多いので、一単語当たりの定着が甘くなりがちです。
なので、一つの方法として、長期記憶につながる覚え方を心がけるのが良いです。
私の場合は、海外の英語ニュースと単熟語集を関連付けた方法で効果がありました。
国内外問わずの英語のニュース番組では1級頻出語彙がよく使われています。
1級語彙は、実用英語の高度な語彙なのです。
なので、BS放送の海外ニュース番組で1級の語彙を見かけたときは、単熟語集にその報道内容をメモっておくようにしました。
そうすると意外と忘れにい印象があります。
例えば、先述の2冊の単熟語集にのっていて１級頻出の
「drum up：（支持・取引など）を懸命に得ようとする」
という熟語があります。
私は、これが当時のオバマ大統領のニュースで使われているのを偶然見ました。
録画していたので、何度もリスニングをしてその内容を単熟語集の余白に書き入れました。
それが以下です。
President Obama called his secretary taking on a special mission today, to drum up public support.
意味：オバマ大統領は、国民の支持を得ようとして今日、特別な任務を担当している長官を呼びました。
このおかげで私は「drum up」を見ると、オバマさんの姿と意味が同時に浮かんできます。
意味を忘れにくくなりましたね。
一種のエピソード記憶とも言えます。
ちなみにこの方法は、ニュースを何度も聴いて書き取るのでいわゆる「ディクテーション」をやっていることになり、リスニング力も向上します。
私のやり方はほんの一例ですが、このように何かひと手間をかけることによって長期記憶になる覚え方をすると、結果として復習の手間も減り、語彙攻略の効率も向上します。
現実的には全ての単熟語に対してできるわけではないのですが、少しずつ長期記憶の単語を増やしていけば確実に語彙力が高まり、いざ本番で役立つのです。
1級語彙の攻略方法の一つとしておススメしておきます。
②コロケーションを意識
“コロケーション”とは、英語で慣習的に用いられる単語と単語のつながりです。
中学英単語で具体例をあげると、「wait for ～ ＝ ～を待つ」があります。
「wait」だけでは自動詞で単に「待つ」の意味で、目的語が必要な「～を待つ」という意味だと前置詞「for」との連結が必要になる関係です。
これをコロケーションと言います。
1級語彙を攻略するには、このコロケーションを意識することも大事です。
なぜなら、英検1級ではコロケーションを覚えているだけで瞬時に答えがわかるパターンが毎回3、4問はあるからです。
2019年度第3回の語彙問題を例にあげると、5、13、18、20番ですね。
5番は、～was completely （ ） of literary talent. となっていて、「be devoid of ～ = ～を欠いている」から正解は「devoid」となります。
13番は、～with a （ ） of complaints ～ となっていて、「a litany of ～ = うんざりするほど多くの～」から「litany」がハマります。
18番は、～hoped to （ ） her children’s interest ～ となっていて、「pique one’s interest/curiosity = ～の関心/好奇心をそそる」を知っておけば「pique」がハマるとわかります。
20番は、～can’t （ ） on your promise ～ となっていて、「renege on ～ = （約束など）を破る」から「renege」だとわかります。
このように、１級ではコロケーションをおさえていれば、（ ）空所前後を見るだけで瞬時にわかる語彙問題があることを知っておいてください。
これは、正解率が高まるのと同時に時短効果も見込めます！
なので、1級語彙を攻略するときは、コロケーションを意識するとポイント高いです！
なおコロケーションは、先述の私が使用した単熟語集や問題集の解説にのっています。
単熟語集や語彙攻略用問題集を使う際は、しっかり目を通しておきましょう！
③単語学習用アプリを使う
1級の単熟語では、単語学習用アプリを使うと攻略ハードルが下がります。
ゲーム・クイズ感覚で1級の単語学習ができるアプリがあります。
私が使ったのはiKnow!です。
iKnow!は、常にユーザーの語彙定着度を測定しており、定着が弱い語彙は何度も繰り返し出題されます。
復習を自分でやる必要がなくアプリの方で自動的かつ効果的にやってくれる仕組みなので、日々こなすだけで語彙の定着が徐々に高まっていきます。
実はiKnow!では、英検1級語彙の公式な学習コースは用意されていません。
しかし1級語彙を鍛える方法があります。
iKnow!にログインしてからサイトページ下方にある「コミュニティ」項目の「みんなのコース」をクリックするとユーザーが作成した1級語彙のコースがあるのです。
この「みんなのコース」で「英検1級」と検索すると、結構な数のユーザーオリジナルな 1級語彙コンテンツが出てきます。
私はそれらを使って1級単熟語をかなり定着させることができました。
iKnow!は有料ですが、1年単位で自動更新していくプランだと2020年5月現在で税込み9,530円 となっています。
月平均だと約800円なので、手ごろで活用する価値はあります。
またDMM英会話を利用していれば、iKnow!は無料で使えます。
私が最も使った機能は、「iKnow!形式」で、2番目が「スピードクイズ形式」ですが、「ディクテーション機能」などもあり、色んな形でアプローチできるようにもなっています。
私自身とても重宝したので、1級語彙攻略がかなりラクになる、オススメのアプリです。
必見！本番で英検1級の語彙問題の正答率を上げる方法
語彙問題は1点でもおろそかにできないパートです。
私は1次試験に２度合格しましたが、いずれも語彙問題では25問中22問正解で9割近い正答率でした。
色々自分なりに工夫して攻略したからですが、私が確立した「本番で正答率を上げる方法」を以下に紹介します。
過去問・問題集では1問あたり20～30秒で解く
1級の語彙問題は、全25問で一般的には15分の時間配分で解いていきます。
これは1問あたり36秒かけていることになります。
しかし私の方法は、過去問・問題集では1問あたり20～30秒で解けるように練習して慣らしていきます。
そうすると15分のうち、少なくとも3分くらいは見直す時間ができます。
これが本番で正答率を上げるための第一段階です。
本番で語彙問題の正答率を上げる方法
以下が、本番で正答率を上げる手順です。
① 解きながら自信のない問題の箇所には、あらかじめ印をつけておく。
② 1問あたり20～30秒のペースで一通り解き、想定時間配分より3分程度余しておく。
③ その余った3分で、①で印をつけた問題だけを見直し・修正する。
④ 見直しても自信のない問題は変えない。最初の直感を優先！
はじめは答えに迷った問題でもしばらくすると正解が見えてくる場合があります。
なので上記の①～③の手順で正解が見えた問題だけ修正すれば、その分正解が増えます。
ただし、見直してもどうしても正解が見えず選択に迷う問題もあります。
その場合は、最初の直感を優先して答えを変えないのがオススメです。
英検1級は1点もおろそかにできません。
本番でもできることはすべてやって、少しでも点を積み上げていくことが大事です！
英検1級の単語・熟語は難しい？攻略のポイントやおすすめアプリを紹介！ まとめ
1級で必要な語彙はとてもボリューミーで攻略もタフに見えますが、長期記憶やコロケーションを意識すること、単語学習用アプリを活用する、本番で正答率を上げる方法を確実に実行していくなど、様々な方法を組み合わせていくことで得点を積み上げることができます。
やり方次第で効果が上がり、攻略のハードルも下がります。
私のノウハウが1級合格を目指す方、特に語彙攻略に苦慮されている方にとって役立てばと思います。
